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私と編入学

 

 

北海道大学経済学部を卒業しました.

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 こんばんは,ななし(@nanametal_)です.「私と編入学」,3,000字程度の短い記事にするつもりなので,ぜひお読みください.(この記事はもつんさん栗山さんの影響をうけて書きました.お二方の大学生活の振り返りツイート,大変素晴らしいものでしたのでぜひ見てください.)

 

1. 編入学の動機と制度

ところで,編入というのは,素晴らしい制度です.『求めよ、さらば与えられん』聖書の言葉ですが,まさにこれを体現するような体験でした.学ぶ環境を学びたい時に求めるチャンスがある.

 これはfontana(@qcDnZyOzIFtSpKw)さんが編入学基礎1 (2単位) へ寄稿してくださった記事の中の一節で,とても印象に残っている言葉です.公務員試験のためと割り切って勉強していた経済学に,強い関心を持ってから早4年.私はもともと中学・高校時代は数学と社会 (公民系科目) が得意でした*1ので,経済学はちょうどうまくマッチしたんだろうと思います.ですが「もっと勉強してみたいけれど,自分の大学ではそういう環境がない*2し,かといって金銭面から大学へ再入学することもできない...」と思っておりました.

 そんな中,大学3年生から学部を変えることのできる制度,つまり編入学制度を知ったものですから,私にとってもまさしく「学ぶ環境を学びたい時に求める」ことのできる制度でした.私を拾ってくださった北海道大学経済学部には感謝していますし,手間のかかる制度であるにも関わらず,これまで編入学制度を維持してくださりありがとうございました.*3

 

2. 編入学"後"

 私は,編入学試験に力を入れて取り組んだというよりも,編入学"後"に様々な物事に力を入れて取り組みました.それくらい,自分にとって経済学やその周辺の科目を学べるのが楽しかった.とはいえ編入学してみたら,3年生向けの科目であっても「この話,もう自分で勉強したな...(?)」というものが意外に多くがっかりした思いもありましたので,主な関心は徐々に統計学であったり経営工学といった分野に移っていきました.有名な奥野先生の「ミクロ経済学」は,まえがきで2年生向けとされていますが,実は3, 4年生で扱うような内容も平気で入っていたんです.経済学部に入るために勉強していたらいつの間にか内部のカリキュラムを超えてしまっていたんですね.これは少しばかり驚きの体験でした.

 高校時代は「 (いい大学に入るために) 苦手を克服しろ!」とよく指導されたものですが,大学での勉強は好きなことや得意なことをどこまででも自由に伸ばすことができるので,高校までの強制されているという感覚がなくなり,非常に楽しく勉強することができました.大学でやる勉強って本当に本当に楽しいです.私は数学科の先生が教えてくれた線形代数の講義も初等整数論からのRSA暗号の講義も大好きでしたし,日本語学や古典文学の講義も好きでした.社会科学系は言わずもがなで,経済学や統計学,経営工学といった,人と数学が関わりあっているような学問はめちゃくちゃ好きです.ずっと大学生やっていたい,と今でも思います.それくらい充実した5年間でしたし,編入学後は総合大学でしたので,他学部履修制度を使い倒して農学部や工学部,文学部,理学部といった様々な学部で講義をとったのはいい思い出になっています.

 学問を楽しんでいた結果として,いろいろな賞を取ることもできました.下の画像は卒業論文賞の賞状と副賞です.名誉ある賞を受賞できたことをうれしく思います.

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3. これから

 私にはずっと将来の夢がありませんでした.高校生のころから「将来はニートになりたい」と言い続けて3年間を過ごして,大学についても周りが行くからという理由で進学を決めました (というより,進学するのが当然という高校に在籍していたので...) .編入学後の時点でも実は将来なりたいものがなく,とりあえず編入学してその後いろいろ考えようと思っていました.

 ですが最近になってようやくなりたいものを見つけたので,ここで宣言してみようかなと思います.

「官公庁で統計に関わるようなお仕事に就けるように努力します!」

 私自身,決して統計学専攻というわけではありませんが,それに近い分野に身を置いていまして,データ分析法だけでなく,データの取り方も含めて検討しなければならないという場面に出くわすことがありました.巨大なデータを,より扱いやすく整備するお仕事は非常にやりがいがありそうだな...と思っているので,今後もよいご報告ができるよう努力したいと思います.

 やりたいことで,かつやれることを見つけるのはなかなか難しいのですが,編入学を通して自分の得意なことを再発見できましたし,それを通して身に着けた知識や経験は,やがて「自分がやれること」を形作っていくのだろうと思います.

 

4. 改めて編入学とは?-自分を事例として-

 葵(@No_AA89BD)さんはこの記事の中(10. 志望理由書を後回しにしない)で,

嫌でも過去・現在・未来の自分と向き合うことになります…。でも、これは編入試験の醍醐味のようなものでもあるのかな。絶対に受ける必要があるわけではない編入試験を自分が受けたいと思った理由を、自身の中で再確認する。どこかからのコピペなんて誰も求めていなくて。誰かのものを借りてくるわけではなく、私が、どう生きてきてどう生きていきたいのかを考える契機になります。

とおっしゃっていますが,まさしく私も少し時間はかかってしまったものの,編入学を通して得た経験や知識を中心として過去と今,将来について考えることができました.実はこの記事の1, 2, 3章が過去と今,将来に対応しています.

 編入学は,自分のキャリアについて真剣に考える機会を与えてくれるものなんですね.今まで周りに合わせて,なんとなく歩んできた進路ですが,そこで一歩立ち止まって自らの道を切り開いていく経験ができるのは,編入学ならではだと思います.

 

5. 編入学受験生と編入学する人した人へ向けて

編入学受験生に向けて

 「編入試験は大学受験のリベンジマッチじゃありません.」残念ながら,編入学前の経歴は履歴書に残りますし,編入学後に取得しなければならない単位は非常に多い*4ので常に時間に追われますし「編入後は楽しい大学ライフ」というのはまず望めないです.就活で差別されることも,少数ですがあるという報告も受けています.

 とはいえ,大学で教養科目にたくさん触れてみて,「これだ!この学問やりたい!」となり,その手段として編入学するというのはとても理にかなっていると思います.

 

編入学する人した人に向けて

 「編入はリベンジマッチ」と煽るよりも,編入学制度本来の意義を広めてください.リベンジマッチとうたって人を集めるというのは,多くの人が「入学すること」を目的としている現状をみれば,今後長い目で編入学制度の維持を考えたときに,あまり良い方法とは言えないのではないでしょうか.

 

6. おまけ

 今回私が参考にした記事はどれも編入学基礎1(2単位)の記事でしたが,編入受験生のためにといいつつも,自分が一番このブログを活用して,寄稿者してくれた方たちのものの考え方などを勉強させていただいているような気がします.改めて,寄稿していただいたすべての方に御礼申し上げます.また編入学前から卒業まで支えてくださったすべての方に感謝申し上げます.

 

以上

*1:逆に理科はものすごく苦手で,高校1年生の定期テストでは数学で好成績を出す一方で物理では赤点という極端な成績でした...

*2:私は東京学芸大学という教育学部のみの単科大に通っていて,社会専攻へとコース替えをしても,経済学をきちんと学ぶための環境はお世辞にも整っているとはいえませんでした.これは教育学部という特性上仕方ないことだと思います.

*3:2021年度以降の募集は停止: 詳しくはこちら

*4:私の場合,編入学後に課された単位は102単位でした.