名前がない人のブログなんだ

ここに名前を入力してください。

【経済編入】実際に提出した志望理由書が見られる記事

f:id:sanagitosanagy:20190919010853j:plain

**まえがきと諸注意(2019/9/18)

当ブログで一番閲覧されている記事ですので,体裁を整えるため少しばかり編集をしましたが以前のバージョンから内容面については大幅な変更はありません.また,当記事は参考程度の利用に留めてくださるとうれしいです.というのも私自身この志望理由書が良いものなのかどうかわかりませんし,書くべき内容に研究テーマを持ってくることが適切であるとも考えていません.私が受験生の頃は研究テーマについて書かなければならない,という噂があったのでそれに従って書いたのであり,別に勉強したい事を書いたってかまわないと思っています.

大学院の試験に合格し卒論に向き合っている今だからこそ思うのですが,研究テーマを考えるのって本当に難しいですし,私のこの志望理由書に書かれた研究テーマは研究テーマといえるのかすら怪しいです.以上のような理由から,いつまでもインターネットの海に流しておくのは今となっては恥ずかしくもありますし,この記事を削除すべきか悩みました.とはいえ当時はこの志望理由書にまじめに向き合っていましたし,記録として残しておくことを決めました.さらに,志望理由書の書き方は指南するけれど自分の志望理由書は公開しないある意味無責任なサイトが多数あったので,「この記事は,その記事らへの批判として書いた記事である」という当時の自分の思いもきちんと汲み取ることにしました.

また,この記事は投稿日時が2017/7/3 16:36:57となっており,合格前に出した記事です.できるだけ合格後のバイアスは排除して当時のままの記事を残したいと思ったので,当時の反省という形でアドバイスを書いている部分がありますが事実のみ,あるいは経緯のみ知りたい方はアドバイス部分は読まなくても大丈夫です.今回の編集で表現や追記こそしましたが,内容に変更はありません*1.このことは再度申し上げておきます.それでは前置きはこの値にしておいて,本編へ参りたいと思います.

 

北海道大学経済学部の編入学試験のために志望理由書を仕上げたので、記事にしておきます。

 

もくじ

 

研究テーマの種

研究テーマを考え始めた時期は2017年の1月でした。経済学を勉強する中で経済や社会現象に関する素朴な疑問をレポート用紙にまとめていました。例えば「ブラック企業は社会にどんな影響を与えるのだろう。『悪貨が良貨を駆逐する』みたいな状況は起きないのかな?」という事をメモしてみたり,「ベーシックインカムってどうなの?働かずして最低限くらしていけるだけのお金がもらえるなら嬉しいけれど...」といったことや「今は経済格差が広がってきていて、固定化されていると言われているけれど経済格差は今後もっと広がるの?」といったことをメモしていました.つまり普段見聞きしたりすることについて経済学を使ったとしたらどのように分析すればよいのだろう,といったことをよく考えていたわけです.

あまりニュースを見るタイプでもなければ日経新聞を読むなんてこともしていなかったので,メモされた内容は少なかったです.経済学で学んだ理論を用いて現実の課題の発生原因やその対応策をどうすべきかについて普段から考えておくと研究テーマが浮かびやすくなるので,まずは現実の問題や課題を新聞やニュースなどでもう少し仕入れておくべきだったかな,と思っています.

 

研究とは何なのか

2017年の2月~5月にかけてはどうしてもTOEIC対策に時間を割かねばならず,志望理由書対策は後回しどころか一切触れていませんでした.ここは反省すべき部分で,1月のメモをこの期間も継続して取って研究テーマになりそうな種をもっと増やしておくべきでした. そして時は流れ、2017年6月。TOEICの勉強も終わり、本格的に志望理由書を作ることに。「志望理由書って要するに入学後何がやりたいか、どんなゼミに入って何が研究したいか書くものだよね。それなら研究のことはあまり詳しくないし、身近にいる研究者に聞こう!」となり、自分の指導教官(先生の研究分野は心理学)と線形代数学を教わっていた先生(研究分野は代数学)に、いろいろ質問しに行くことにしました.

私は志望理由書を書くにあたって特に「学部生の研究テーマはどうやって決めていくのか?」ということや「研究テーマが被ったらどうするの?」ということが気になっていたので直接ぶつけてみたところ,お二方は非常に優しくて,いろいろなことを教えてくれました.

最初の質問については,指導教官の先生が「もちろん原則としては学部生の希望にそって決めることが多いけど、(決まらない学生については)こちら側でこんなテーマはどう?と言って提案することもある。理科系は先生からテーマが与えられてることもあるみたいね。君はこれをやってね、みたいに。」と答えてくださいました.

また,もう1つの質問については,指導教官の先生は「かぶった時は先行研究の追試として、その先行研究とは別の方法を用いて実験したりすることがあるよ。そして別の方法で先行研究と違う結果が出たら、なぜ違う結果になったのかについて考察をくわえるっていうこともあるね。」と答えてくださり,代数学の先生は「かぶる!かぶったときは研究テーマごと変えなきゃいけないとかザラ!同じ時期に同じ研究やってて先に発表されちゃうとかよくあるよ!」と答えてくださいました.2つ目の「研究テーマが被ったらどうするの?」という質問は私の聞き方が悪く,研究の第一線で活躍している先生の事情に即した質問と,毎年大量に卒業していくのだから卒論のテーマかぶりが起こらないわけがない,という前提を共有してから卒論の研究テーマが被ったらどうする?という質問に分けて聞くべきでした.

ここに書いたこと以外にもたくさんのことを質問し,たくさんの意見をいただきました.特に代数学の先生とは2時間近くもお話させていただき,得るものが多数ありました.また結局先生たちのお話を踏まえ,卒論の段階ではテーマかぶりなどはあまり悩まずに好きなテーマ、関心のあるテーマで志望理由書を書くことにしました。

 

最初の志望理由書

 1月にメモした内容をできるだけ反映させて,私は疑問に思っていることがいっぱいあるんだよ,という方向性で志望理由書を書くことにしたので以下のような志望理由書ができました.このときはちょうど6月の初旬だったと思います.(神戸大学編入した際には,と書かれているのには理由があってこれはこの後に理由を書きます.)

f:id:sanagitosanagy:20180520121056j:image

これが記念すべき最初の志望理由書でした.結構頑張った!!いいの書けた!!と思い、大喜びした記憶があります。またこの時、せっかくなので添削してもらおうと思い、指導教官に連絡しました。(もちろん指導教官の分野とは全く異なるので、文章表現の添削を期待して、ですが)すると、「志望理由書、文章は割とよく書けてると思うよ、内容面はよくわからないけれど。そういえば知り合いに神戸大学の先生がいるから添削を依頼してあげようか?」とおっしゃってくれました.当時の私はこのチャンスは逃してはならないと思って,「本当ですか!?ぜひよろしくお願いします!(北海道大学のところを神戸大学と書き換えて神戸大学を志望してる体でいこう。)」とお願いした記憶があります.

 

少し怖いけど熱心だった先生との出会い

 指導教官の先生が依頼してくださって,私は神戸大学のとある先生の方に志望理由書を見ていただきました.以下は上の志望理由書を読んだ先生からのコメントです.

 

「資源の配分と所得の配分は異なる問題です。効率性と公平性の違い分かる?」

「君の設定したテーマの意味は曖昧過ぎますねこれじゃテーマになりませんよ。」

「労働者の効用関数における変数が、職場への満足度とは君は大変に珍しい考えをしてますね、経済学の通説では〜」

 

といただきました.

最後は若干皮肉が入っているような気がしますが,自分の志望理由書に足りなかったものは何なのかについて気づかされました。それは「経済学という学問を踏まえた上での研究テーマづくり」です。というのも、経済学の研究をするのに今まで学んできた経済学の理論を踏まえずにただ素朴な疑問を研究テーマとして設定していたんですね。これでは「型破りなテーマ」ではなく「型知らずなテーマ」と捉えれれても仕方ないことですし、これまた随分とレベルの低い志望理由書だなとお思いになったはずです。このコメントをうけて経済学の研究とは改めてどういうものなのかをわずかながら理解することができました。厳しいコメントが多かったのですが、この他にもたくさんのコメントをくださったので本当にありがたかったです。今日の自分があるのは,神戸大学のあの先生のおかげです.

 

提出した志望理由書とその後

前回の先生のコメントを踏まえ、改めて「経済学の考え方」をきちんと復習することにしました。このときは芦谷先生の「ミクロ経済学」の第1章が参考になりました。経済学を学んでいた当時は公務員試験本などである程度知識はあったので第1章を斜め読みしていたのですが,改めて経済学の考え方が書かれた部分を読み直してみたら得られるものが多くありました.

また,やりたい事を複数提示するのではなく,1つに絞ってそれをどのような手法を用いて分析するべきか,について書きました.振り返ってみれば少々具体的すぎるかな?というところはありますし,研究背景のところをもう少し厚めに書いていたほうがよかったのかなぁとは思っていますがそれはともかく次なる志望理由書案,つまり改良版をつくりあげました。

 

これを本当に提出します。

f:id:sanagitosanagy:20180520121106j:image

 

見るのが面倒な人への要約

「企業が何で労働者にもっと賃金払わないんだろう?きちんとお金はらえば優良企業になっていい人たくさん来るじゃん。ユニクロブラックだけど、たくさん報酬もらってる柳井さんが少しでも分け与えればいいじゃん。何でやらないの?意思決定知りたいな。」

 

 

受かるといいね、ばいばい。

 

**追記(2017/9/23)

北大合格しました。面接では「あまり」突っ込まれませんでした。(最適化の先生が面接官でなかったこともあるが。)

というか面接官があまり志望理由書に目を通してなかった気がする。。

 

*1:今回加筆した部分は句読点が「,」や「.」になっていますが,2017年当時は句読点が「、」や「。」になっているので見分けやすくはなっていると思います.これは意識が爆上がりして「,.」を使うようになったのではなく,卒論の形式が「,.」に指定されているからで,個人的には「、。」を好みます.